ウェブ担当者の採用はここに気をつけて

「ウェブ担当者を採用したけれど逃げられてしまった!」とか「募集をかけたけれどなんか変な人が集まってきた」とか、そんな話をよく聞きます。
雇用のミスマッチ。これは採用側にも採用される側にも問題があるように思います。
私の経験で恐縮ですが、これから採用をかけようと考えている方、ウェブ担当者と上手くいっていない方は参考までにどうぞ。

採用者側の問題点。

【何でもかんでも求め過ぎ】
採用側からすれば、「デザインができて、プログラムもできて、イラストもかけて、携帯サイトも作れて、マーケティングもできて、売掛や買掛けもわかって通販業務もできて、それからそれから」と思うのは当然です。しかし冷静になって考えてください。失礼を承知で言いますが、そんな何でもできる人が来てくれるような大層な会社ですか?それ相応の報酬を出すことができますか?
サイトを作り売上を上げるためには、色々な知識や技術が必要なります。すべてを完璧にできる人なんてそういません。
サイトを設計する能力とデザインする能力とコーディングする能力は別物です。
プログラムが得意な人はデザインが苦手なことが多く、デザインが得意な人はプログラムが苦手なことが多いです。
綺麗なサイトを作ることと売れるサイトを作ることは違います。
誤解されがちですが、デザインができるからと言って必ずしもイラストが描けるわけではありません。
そこのところ間違えないようにしてください。採用側に理解がないと辞められてしまいます。
面接の際は、何をどこまでやってもらいたいのか説明し、また、何をどこまでできるのかを確認しましょう
【サイトがぐっちゃぐちゃ】
昔作ったサイトを放置していた場合や、以前のウェブ担当者が辞めて引き継ぎがきちんとできていなかった場合に多いのですが、どこから手をつけていいのかわからないくらいファイルがぐっちゃぐちゃです。
そこでなんとかしてやろうと燃え上がるタフな人物であれば問題ないのですが、話が違うと思って辞められたり、怖気づいて逃げたりすることがあります。よくあります。
どんなにコーディングの上手な人が作ったサイトでも、他人が作ったサイトというのは修正しずらいものなのです。コーディングもぐちゃぐちゃ、ファイルもぐちゃぐちゃ、おまけにパスワードの管理もしっかりしていない、なんてことがあったら逃げる人は逃げますよ。
面接の際は現状を包み隠さず説明しましょう。採用してから辞められてしまうよりは決まらない方がまだマシだと思います
【制作環境が悪い】
企業の規模にかかわらず、ウェブ制作会社でない一般の企業の制作環境は良くないことが多いです。
性能の低いパソコンにメモリを食うソフト(PhotoshopやDreamweaverなど)を無理やり突っこんでいるため、重たい画像を扱っているとパソコンが動かなくなったり、昔のバージョンのソフトのままだったり。作業効率が非常に悪くなります。
この仕事は早さも大事です。制作会社に勤めていた人であれば大変なストレスになると思います。
パソコンやソフトは高いので買え買えとは言えませんが、本腰を入れて取り組もうと考えているのであれば、採用した人の要望を聞きつつ、パソコンやソフトをそろえた方がいいでしょう。

採用される側の問題点。

【業界の特性】
ベンチャー企業というのは、従来型の日本の企業と体制や考え方が違います。
また、ウェブに限らず、クリエイター業界というのは、ネクタイをしめている普通のサラリーマンとは感覚がちょっと…いや、結構違います。個性的な人も多いです。
ウェブ業界は歴史の浅いベンチャー系かつクリエイター系。
一般企業の人から見ると、変わった人に映るかもしれません。
インターネット特有の言葉も、ネットサーフィンをほとんどしない人からすると「?」だと思います。
それから、若い企業の場合、20代の若いうちに管理職についてしまって下積み期間が少ないので、傲慢そうな人が多いかもしれないですね。ベンチャーにいたときはあまり感じなかったのですが、大手企業に行ってそう感じました。分からない人に対する優しさが足りない!
【コミュニケーションが不得意】
パソコンと会話するのは得意でも、人間とお話するのは苦手という人が多いように思います。特に、1つのことに優れた専門性の高い人ほどその傾向が強いです。わからない人にわかりやすく説明するのが苦手なのでしょう。
全員が全員そうというわけではないので誤解のないように。

求めているものにもよりますが、技術面で多少妥協しても、人間的な面で安心できると感じた人を採用した方が後々良いように思います。

色々やってもらいたいなら、スペシャリストよりもジェネラリストを。

デザインだけとかコーディングだけではなく、サイト制作全般やマーケティングなどウェブ全般を担当してもらいたいのであれば、スペシャリストよりもジェネラリストの方が向いているでしょう。
少人数の会社の場合、一人で色々な仕事を掛け持ちしなくてはならないことが多いと思います。
1つ1つの技術は普通でも、満遍なく仕事をこなし、かつ他の社員とうまくコミュニケーションをとれる人の方が良いでしょう。
経歴で見るなら下記のような人があげられます。

【デザイナー、コーダー、プログラマーなどの経験があるディレクター】
ウェブ制作会社のディレクターやプロデューサーは、お客様とやり取りをしたり制作側に指示を出したりするのが仕事ですので、コミュニケーション能力があるはずです。
知識があっても、デザインやコーディングなどサイト制作自体はできないディレクターもいます。デザインやコーディング、プログラミングなどの経験を確認しましょう。
小人数の制作会社であれば、デザイナーやコーダーがディレクターを兼務している場合もあります。
【制作会社以外ので会社でネットの仕事を兼務していた人】
少人数の会社の場合、営業や企画の人がネットの仕事をせざるを得ない場合が多いので、色々できる人材がいるかもしれません。

ウェブデザイナーを採用する場合の注意点。

サイトの場合、デザインする前にサイト企画・設計があり、デザインの後にコーディングやプログラミングがあります。
前にお話ししたように、サイトを設計する能力とデザインする能力とコーディングする能力は別物です。デザイナーによって全部できる人もいれば、デザインしかできない人もいます。
また、綺麗なサイトと売れるサイトは違います。売れるサイトを作るには、デザイン能力だけでなく、設計やコピーライトの能力も必要になってくるからです。
デザインに専念してもらうのか、それとも設計やコーディングまでやってもらいたいのかで、同じウェブデザイナーでも採用基準が変わります。
面接の際には、雇用のミスマッチが起こらないように、何をどこまでできるかを確認し、何をどこまでしてもらいたいのか説明しておきましょう

コーダー(HTMLをかく人)を採用する場合の注意点。

採用する側にHTMLやCSSの知識がないとコーダーのレベルを測るのは難しいと思います。
以下に、私が考えるコーダーのレベルを上げますので、求めているものに合わせて参考にしてください。

【(X)HTML+CSSでフルCSSレイアウトができる。】
サイトを1から作るのであれば、このレベルは欲しいところです。
フルCSSレイアウトができる人の中でもレベルに差があります。上手な人がコーディングしたサイトは無駄なタグがなく修正しやすいのです。
【IEやFirefoxなど、主要な複数のブラウザで正常に動作するようコーディングできる。】
1つのブラウザだけでなく、主要な複数のブラウザで正常に動作するようコーディングできることが好ましいです。
【他の人が作ったデザインをコーディングできる。】
自分がデザインしたものをコーディングするよりも、他の人が作ったデザインをコーディングする方が難しいのです。
デザイナーとコーダーを別々に採用する場合は気をつけてください。
【SEOの知識がある】
検索エンジンはHTMLを読みます。検索エンジンに評価されやすい論理構造をつくることができるコーダーであれば、SEOに有利です。

ウェブ担当者は、サイトで扱う商品(サービス)と関連のある部署におく。

サイトを作るには、サイトで扱う商品(サービス)を熟知している必要があります。
また、その商品に動きが合った場合、即座にサイトにそれを反映させることはとても大事です。
ウェブ担当者は、サイトで扱う商品(サービス)と関連のある部署、もしくは連携しやすい部署におくと良いと思います。
弊害は、商品を知っている人ばかりになると、どうしても客観的に見ることができなくなってしまうことでしょうか。第三者的な立場の人に、サイトが見やすいか、商品の説明がわかりやすいかなどをチェックしもらいましょう。